バンの自転車日記

F(t)麒麟山レーシング所属自称パワー系クライマー笑

新潟県自転車競技選手権弥彦ロードレース

新潟県で100kmのロードレース開催が決まってから今年前半の大きな目標の一つとして目指していた大会。
大きなモチベーションを与えてくれたし、昨年一度ロードレーサーとして死んだ自分をここまで戻してくれた。

だから当然狙うのは県外勢含めて優勝で、2位もリタイアも同じだと思って挑んだレース。
結果から言うと14人しか完走者がいなかったレースで12位と惨敗だったわけなんだけど、今後のためにも記録に残しておく。
今の悔しさをいつでも思い出せるように。


以下レースレポート。

12時過ぎにレース開始。
にわか雨もあって気温は低め。でもすぐに天気は回復した。

ファーストアタックはウォークライドのコジマ君。
新潟県選手権と言えども県外からはJPT選手やE1の上位常連の選手がいるので厳しい戦いになるだろう。
奈良さんと新潟県のレースで一緒に走れるのは感慨深い。もちろん勝たなくてはいけない。
単騎参戦の自分はうまく強い選手と協力して抜け出したいところ。

わかりきっていることだけど最初からアンディさんと逃げることは決めていた。
でも二人だけでは難しい。
何周か走っていると逃げる意志がある選手がわかってくる。
麒麟山はメンバー総出で攻撃を仕掛けてくるし、奈良さんが絶妙なタイミングで仕掛けてくる。
リンク東北の側溝大尉も鋭いペースアップで何度も抜け出しを謀るので見極めないといけない。

ただ、フィンズだけは不気味な位に静か。
この時に思ったことはイケメンのスプリント狙いのために集団待機。
アシストメンバーが全力で逃げを潰す。
こんなプランだったんじゃないかな。
もし本当にそうなら堅実な作戦である。
(後々イケメンから聞いたら前半は敢えて動かなかったみたい。)


とにもかくにも単騎の自分にはアシストはいない。まともにスプリントで戦っても勝てる可能性は低い。
だから逃げるためにチャレンジするしかない。
アタックも続くと追走も疲れはじめてローテをパスする人が現れはじめる。そうなればあと少し。いつか決まる瞬間が来る。
飛び出して、人数が揃って踏み続ければ決まるという状態。だけど、そのあと少しの状況から中々決まらない。

そうこうしているうちに40km過ぎたあたりで苦しくなってきた。
ヤバイ動きすぎた。一休みしよう。でなきゃ持たない。
この時に逃げが決まったら後悔の念に苛まれるところだったが幸いにも決まらなかった。

集団で待機しているとイケメンを中心にフィンズ勢が前に上がってきた。
中盤以降だったかな?
自分も脚が回復してきたので麒麟山とともに警戒を強める。

ここで怖いのはフィンズ、麒麟山の両チームが乗った逃げを行かせると残された集団は確実に蓋をされること。
だからそういう場面はすべてに反応しないと終わる可能性が高い。
逆に言えば、乗れば後ろは蓋をして逃げは決まる。

アンディとCOW群馬の星野君が飛びだしたところでイケメンと田崎さんが追走に行った時にこれはヤバイと全開ブリッジ。
一瞬5人で決まりかけたけど後ろにはJPT二人含む集団。
簡単には決まらない。

ただ会館前の登りになると集団も完全に疲れきっている様子。
で、チャンスは訪れた。
ゴールまで向かう直線でふと集団が分断した。
自分は一瞬後ろに取り残されたけど前には有力メンバーが確認できた。
この区間は横風で一瞬全開でダッシュすれば後ろを引き連れるリスクは少ない。
もちろん力は相当使うんだけど意地でも飛び乗る価値あるメンバー。というか乗らないとレースが終わる。

で、ようやく会館前の坂に入る前で逃げが決まった。

イケメン、古川(フィンズ)、タザキさん、ミネキさん(麒麟山)、奈良さん(フィッツ)、柴田選手(innocent)、コジマ君(ウォークライド)、アンディさん(じょんのび)、自分の9名。

後ろはナチュラルに取り残された集団なので追い付かれる心配はないだろう。
ぶどう山に入るまでにあっという間に1分近くまで差が開いた。
できればしばらく協調して脚を休めたかった。
前半に動き過ぎたのと逃げに乗るためのブリッジでかなりキツイ状態だったから。

それを見透かしてかタザキさんの攻撃が緩まない。
ぶどう山の坂道でアンディさん、コジマ君が千切れた。
自分もこの時点でかなり限界に近くてペースが落ち着くのを祈るばかり。

その中で古川が頑張っていたのが印象的。
結果的に彼は次の会館前の坂で千切れるわけだけど、この逃げに乗ったのは去年の走りからしたら想像もできなかった。逃げに乗ったことでエースを守る動きになったし、その後は追走にも付けずにDNFとなったわけだけど、全く動かずにリザルトを残すよりよっぽど価値がある。良い経験したね。

というわけで残り6人に絞られたわけだけど、タザキさん中心に攻撃が続くので余裕はなし。
そして残り3周に入るところの会館前の坂でタザキさんのペースアップに食らい付くもボトルの中身がエンプティーだったのでボトル補給に手を伸ばすためにスピードを緩めざるを得なかった。しかもボトルをケージに差すのにもたついて前の5人と3秒程間が開いてしまう。

そしてヘアピンカーブで下りに入る頃には取り返しのつかない差に。本当にあと数秒のモガキの差。
実力不足に加えて一瞬の判断ミスでレースが終わってしまった。
あそこはボトルを取らないと一周持たなかったし、取るしかなかった。
群馬遠征、柏崎クラシック、フィンズレース班練。今日のために頑張ってきた練習が一瞬の出来事で無になった。
ロードレースは本当に残酷。あぁ、オワタ……。

あと3周は個人TTを余儀なくされたわけだけど練習と割りきって頑張ろう。
だけどもう何の為に走っているかわからないし、レースを続ける意義を見いだせない。
次の周で降りよう。そうしよう……。
だけど会館前の坂に差し掛かるとバンちゃん」「バンちゃん」とスゴい声援が飛んでいることに気づく。
知らない人まで「バンちゃん」と声援を送ってくれる。

ここで降りると応援してくれている人に失礼だからあと2周は力を振り絞って走りきるしかない。
アンディさんに追い付かれてしばらく一緒に走ったけど戦う気力は残っていなかった。
ゴール前で追走集団にも抜かれて、最後の登りはもう死んでいた。
最後の個人TTで脚に止めが刺されていてゴール後はしばらく動けず。

これで自分の県選手権は惨敗という形で終わったのでした。

結局のところ遅れた場面で凌げたとしても確実に次の周で千切れていたし、これはもう実力不足以外の何物でもない。
ただ、敗因は色々な要因があったのでそこはしっかり分析して次に活かさないといけない。

優勝したイケメンはタザキさんの再三に渡る攻撃に対応して勝った。
一緒に練習している段階で相当強いのはわかっていたのだけど流石としか言いようがない。
タザキさんも最初から動いていてきっちりゲームメイクした中で終盤に逃げを作って最後まで攻撃を緩めなかった。格が違い過ぎる。
チームフィンズとF(t)麒麟山レーシングチームに完敗でした。

単騎参戦の奈良さんがしっかり3位に入っているから、アシストがいなかったからとかはただの言い訳。
次のニセコクラシックは前半戦最大の目標のレース。コースレイアウト的にも今日より厳しい戦いになるだろうから、また練習頑張ります。

何よりオーベストの皆さんはじめ、久しぶりなお知り合いの方に会えるのが楽しみ。
今日、麒麟山の人たちと話していたらやっぱりチームっていいなぁって。
来年はどうしようかな。