バンの自転車日記

F(t)麒麟山レーシング所属自称パワー系クライマー笑

全日本選手権

5月末の落車から1週間乗れず気持ちが切れてから毎週末、雨雨雨で全く思ったように仕上げられずに迎えた日本一を決める大会。

逃げずにスタート地点に立っただけでも自分をほめてあげたい。

 

当日は雨。

TTで頻発した落車の通り、試走の段階で後輪が横滑り。しかもブレーキが効かない。

 

急遽、U23で半田君が滑らなかったと実績のあるタイヤがついているホイールへと交換。ブレーキシューも交換ししっかりブレーキが効く仕様に。

今日は明らかにディスクブレーキの日だが、リムブレーキでもしっかりと効いてくれた。


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9時にスタート。

前方に並んだが皆前へ前へと行きたがるので少しでも気を抜くとポジションを下げてしまう。

後ろにいたら落車の餌食になるか、一列棒状インターバル地獄に落とされるので実力者でも1周目で足切りになる選手が多数。

 

落車頻発の恐怖のダンロップコーナーはタイヤがグリップしてくれて難なくコーナリングできた。

ちなみにタイヤはヴィットリアのスーパーコルサ。空気圧は6.5。

この仕様なら雨でもグリップしてくれることがわかったのが今日唯一の収穫かもしれない。

 

とにかく少しでも落車で足止めされたり中切れの餌食になると集団復帰は難しく、後ろにいなくても踏み続けなくてはならず黄色信号が灯る。

ここにきて練習を積めなかった自信の無さが露呈して4周耐えたところで長い登りの後の緩斜面でかかったところで耐え切れずドロップ。

 

早々に全日本選手権の幕が下りた。

もう終わったんだというのが正直な感想。しばらくゴール地点で放心状態だった。

 

 

着替えてピットにあるモニターでレース展開を観戦。

終盤の展開が熱かった。

ラスト2周にバーレーンメリダ新城選手、シマノレーシング入部選手、そしてUKYOのヨコちゃんの3人逃げができる。

 

このラスト2周の35分程の時間は期待と興奮が入り混じった特別な感情でレースを見入っていた。

ケガ明けの新城選手、2か月ほど前にお父さんを亡くした入部選手、同じチームで走っていた横塚選手。

 

個人的にはヨコちゃんに勝ってほしくてホームストレートを通り過ぎる時にはヨコツカー!と何度も叫んだ。気づいたら泣いていた。

ロードレース観戦で涙を流したのは初めてかもしれない。

 

順調ではないにしてもプロとしてのキャリアを積み上げてきたヨコちゃんが全日本選手権の表彰台という大きなキャリアを手にするところまできたと思うと胸が熱くなった。

残念ながら最後は新城選手のアタックに遅れてしまったが、最後まで前二人に追いついてほしいと願っていた。

 

結局追いつかず、優勝は新城選手の攻撃を耐え続けた入部選手。

両手を挙げて天を指さしてゴールした瞬間にまた涙してしまった。

 

なんかロードレースをわからない人が入部選手がツキイチだのセコイだの批判しているけど、自分よりも実力がある選手に泥臭く勝ったというのがロードレースの醍醐味だと思う。

 

人の成長に感動しているほど選手としての気持ちのピークは過ぎてしまったかもしれないけど、シーズンはやっと前半戦を終えたばかり。

 

次は2週間後の石川に出走予定なので気持ちを切り替えて練習に励みたいと思います。